オルソケラトロジーの向き不向き、メリットデメリット
- 6歳以上で中等度(-4D程度)までの近視と軽度の乱視の方
- 近視の進行を抑制したいお子様
- 裸眼でスポーツを楽しみたい方
- 角膜のカーブが強すぎたり弱すぎたりしない方
- 円錐角膜でない方
- 重症のドライアイでない方
- 角膜や結膜に疾患のない方
- 妊娠中・授乳中、または妊娠の可能性がある方
- レーシックなどの屈折矯正手術を受けたことのある方
- 円錐角膜の方
- 重症のドライアイの方
- レンズのケアがしっかりできない方(お子様の場合は保護者です)
- 定期検査に通えない方
- 職業上、常に適正な視力が必要で視力の変化があった時に業務の中止ができない方
オルソケラトロジー治療を行う上でのリスク
コンタクトレンズを使用しますので、以下のような一般的なコンタクトレンズの合併症と同じものが発生します。しっかりとしたレンズケアで予防できるものもあります。
レンズによって角膜の表面(上皮細胞)が傷つけられることで発症します。コンタクトレンズの合併症で最も多く、点眼治療やコンタクトレンズの使用を中止することが必要になることもあります。
角膜の内側にある角膜内皮細胞は、一度障害を受けると、再生しないとされています。内皮細胞の数が減少すると、将来白内障手術が受けられなかったり、視力が低下し、角膜移植が必要となることがあります。オルソケラトロジー治療において、角膜内皮細胞の減少は認められていません。しかし、通常のハードコンタクトレンズ同様、レンズケアを怠ると、長期的に同じレンズを使用すると角膜内皮細胞が減少する可能性があります。そのため、当院では2年毎に新しいレンズに交換していただいており、精密検査時には角膜内皮細胞数も測定しております。
オルソケラトロジーのレンズは酸素透過性が高く、複雑な形状のため、通常のレンズより細菌を含む汚れが付きやすく、洗浄が不十分になりやすくなっています。洗浄が十分でない場合やレンズが清潔に保たれていない場合、角膜感染症を引き起こす可能性があります。緑膿菌やアカントアメーバによる感染は特に重篤な結果となり、失明につながることもあります。そのため、レンズケアを十分にしていただく必要があります。また充血や痛み、異物感などの症状が出た場合、無理にレンズの装用を続けず、早急に眼科にて診察を受けることをおすすめします。
主な自覚症状は、かゆみ、充血、目やになどです。原因は、レンズの汚れによるものがほとんどですので、レンズや専用レンズケースを清潔に保つ必要があります。また、専用レンズケースは定期的に新品に交換することをおすすめします。(当院では3ヶ月毎を推奨しています。)